用途 |
テリア |
沿革 |
文学作品の登場人物の名前が犬種名となった珍しい例である。19世紀の初め頃作家のサー・ウォルター・スコットがスコットランドに旅行してこの犬種に出逢い、1814年に発行された小説『ガイ・マナリング』の中で農夫ダンディ・ディンモントが飼育する6頭の勇気あるテリアとして描写し有名となった。このテリアは1700年頃スコットランドとイングランドの境界にあたるチェビオト丘陵の猟師により小型猟犬として作出されたといわれている。剛い毛をもつテリアとダックスフンドの交配、または、オッター・ハウンドとの交雑も考えられる。1770年にゲインズボローが描いた肖像画にこの犬種を見ることができる。
1875年までこの犬種は無視され、1867年のバーミンガムのショーでは「このような得体の知れない犬に賞を与えられない」とまでいわれた。1875年クラブが設立され以後一般にも認められるようになった。
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一般外貌 |
美しいシルキーな被毛で覆われた特有な頭部には、大きくて利発な目が離れてついており、地低く長いイタチのようなボディをしている。脚は短く丈夫で、風雨に強い被毛である。 |
習性/性格 |
勇ましく、職人気質である。自立心が強く、たいへん利口で、決然としており、忍耐強い。又、繊細で、愛情深く、威厳がある。 |
毛色 |
ペッパー或いはマスタード。
ペッパー
濃いブルーがかったブラックから明るいシルバー・グレーまで幅があるが、その中間の色調が最も好ましい。よく下がった肩から尻にかけてのボディの色は、脚や足の色に徐々になじむが、その色はボディの色に応じて、濃いタンから薄いフォーンまで様々である。トップノットは豊富でシルバー・ホワイトである。
マスタード
赤っぽいブラウンから薄いフォーンまで様々である。トップノットは、豊富でクリーミー・ホワイトであり、脚と足の毛色は頭部より色調が濃い。
いずれの色の場合でも、脚の前部より前脚のフェザリングの毛色の方が薄い。胸にあるいくらかの白い被毛と白い爪は許される。白い足は好ましくない。尾の下部の被毛は上部よりも明るい色調であるが、ボディの色よりはダークでなければならない。 |
サイズ |
よいワーキング・コンディションにある犬については、8~11kgである。体重は軽い方が好まれる。
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